がん治療中でも申請できる?障害年金と障害者手帳の違いと基礎知識
「障害年金を申請するために、障害者手帳が必要ですか?」
こんな質問を受けることがあります。
障害年金と障害者手帳。
「障害」という言葉の入ったこのふたつを、一連の制度だと思われている方もいらっしゃいます。
しかし、このふたつは全く別の制度。
今回はその違いについて、解説していきます。
障害年金とは
病気やけがが原因で働けなくなったり、生活に支障をきたす状態になったりした場合に受け取ることのできる年金が、障害年金です。(原則、20歳以上65歳未満の方が支給対象。)
法令で定められた「障害等級表」による障害の状態にあるときに支給されます。
ただし、障害の状態が該当しても、老齢年金や遺族年金と同じように、年金保険料の支払い状況などが要件を満たしていなければ対象外となりますのでご注意ください。
障害者手帳とは
障害者手帳は、障害を持つことを公的に証明するものです。
福祉サービスを受けるための条件として使われることが多く、公共交通機関での割引、医療費の減免、税金の軽減など、様々な支援を受けられます。
障害年金と障害者手帳の違い
役割の大きな違い
障害年金=経済的に困難な状況に陥ることを防ぐための金銭的な支援
障害者手帳=社会参加を目的として福祉サービスを受けるための証明書
このふたつは、全く別の制度であり、障害の該当基準も役割も、申請窓口も異なります。
障害年金を受けとっている人が必ずしも障害者手帳を持っているわけではなく、逆もまた然りです。
障害年金を申請する際に障害者手帳を取得している必要はありません。
がん患者さんで障害年金を受け取っている人はどんな人?
がん患者さんの中には、障害がないからと障害年金の申請を諦めている方もいらっしゃいます。
しかし、障害年金を受け取っている方は、「障害がある方」ではなく、「病気やけがで働けなくなったり、生活に支障をきたす状態になったりした方」です。
「抗がん剤治療で全身に倦怠感、常に手のしびれがある。ひどい時はベッドから動くこともできないため働けず休職中」の方で、障害年金を受給されている方もいらっしゃいます。(個人差はあります。)
がんで障害年金を考えた時に重要なこと
公的な支援を受ける際には、断片的や不確かな情報ではなく、現在の正しい情報をもとに判断し行動することが重要です。
制度の情報は日々変わりますし、同じがんの方でも状況によっては利用できる、できない場合がありますので、一般的な情報ではなくご自身の情報で照らし合わせて考えていくことも大事です。
「私は障害年金を申請できるのかな?」と気になった方は、お気軽に無料相談会をご利用ください。
がん患者さんの相談に慣れているFP相談員と一緒に障害年金やほかに利用できる制度やお金の情報を確認することができます。
執筆者 AFP認定者 中島 静華
監修 CFP認定者 渡辺 一江
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