【2026年8月開始】高額療養費の見直しで何が変わる?がん治療費が不安な方へ
2026年度予算案が成立し、今年の8月から高額療養費制度の自己負担限度額が見直されることが決定しました。
がん治療が続く方へ向けて、何が変わるのか、医療費や生活への影響、今のうちに確認したいことを患者さんの相談に専門に対応している患者家計アドバイザー®が解説します。不安を抱え込まないための相談先もご紹介します。
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今回の見直しでは、多数回該当は据え置き、年間上限が新設される一方で、まずは今年8月から自己負担限度額(月額)が引き上げとなります。今年度予算成立 高市首相「強い経済と財政の持続可能性両立」(2026年4月7日NHKニュースより)
このようなニュースを見て、不安を感じた方もいらっしゃるかもしれません。
「これから自己負担は増えるの?」
「今後の治療費はどうなるの?」
「治療を続けながら生活していけるのかな…」
こうした不安を抱くのは、とても自然なことです。
高額療養費制度は、医療費が高額になったときに家計を支える大切な仕組みです。
ただ一方で、制度があることだけで、患者さんの生活不安が解決するわけではありません。
だからこそ、まずは情報を整理することがとても大切です。
今年8月から変わる自己負担限度額について
69歳以下の方については、今年8月以降、所得区分はこれまで通り5区分のままですが、月額の自己負担限度額が以下のように引き上がります。(所得区分の変更は来年2027年8月から)
今年(2026年)8月からの自己負担限度額(月額)引き上げ額
区分ア(年収約1,160万円以上):+17,700円
区分イ(年収約770万~1,160万円):+11,700円
区分ウ(年収約370万~770万円):+5,700円
区分エ(~年収約370万円):+3,900円
区分オ(住民税非課税):+1,500円
※2026年8月からの自己負担限度額から現在の自己負担限度を引いた金額です。
一見すると「数千円~1万円台の増額」と見えるかもしれませんが、治療が長く続く方にとっては、家計への影響が小さくない場合もあります。
特に、8月以降も治療が継続することが予想される方は、早めに情報を整理しておくことをおすすめします。
新しく始まる年間上限については、こちらも合わせてお読みください。
8月以降も治療が続く場合、今のうちに確認しておきたいこと
確認しておきたいのは、単に「医療費がいくらになるか」だけではありません。
たとえば、
- 収入の範囲内に収まりそうか
- 収まらない場合の対象法
- 高額療養費以外に使える制度はあるか
こうしたことを整理しておくことで、「何が一番不安なのか」「何を考えておくとよいのか」が見えやすくなります。
実際には、患者さんの不安は医療費そのものだけではなく、
- 通院交通費
- 生活費
- 働けなくなることによる収入減
- 家族にどう伝えるか
- 今後の見通しが立たないこと
など、いくつもの不安が重なっていることが少なくありません。
だからこそ、「制度を知ること」と「生活全体を整理すること」の両方が大切です。
ひとりで抱え込まず、相談できる場所を使ってください
もし今、少しでも不安があるなら、どうかひとりで抱え込まないでください。
一番身近な相談先のひとつは、病院のがん相談支援センターです。
制度や医療費、治療と生活に関する不安について、相談できる窓口としてぜひ活用していただきたいと思います。
がん相談支援センターの探し方(がん情報サービス)よりお近くのがん相談支援センターを探すことができます。
- 近くに相談できる場所がない
- 通院や体調の関係で行くのが難しい
- 何から相談してよいかわからない
という場合には、当協会のオンライン無料相談もご利用いただけます。(下記リンクより)
「まだ相談するほどではないかも」と思う段階でも、整理してみることで見えてくることがあります。
制度のことを知ることも大切ですが、それと同じくらい、今の生活の中で何が不安なのかを整理することも大切です。
高額療養費制度の見直しが明らかになった今だからこそ、どうかひとりで抱え込まず、必要な支援につながってください。
執筆者:黒田ちはる(CFP®、患者家計アドバイザー®)
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