がん治療が始まってからお金に困らないためのポイント

がんになると、様々な不安が生じます。

身体や命はもちろんのこと、生活や仕事、家族のことなど多岐にわたります。

お金の不安も同様です。「医療費は支払えるのかな?」「これからの生活は大丈夫かな?」という不安を感じている患者さんやご家族が、患者家計サポート協会の相談を受けられています。

がんになるのは初めてという方が多いですし、不安が生じて当たり前です。

しかし、大事なのは経済的な問題へと発展する前に不安の段階で情報を知り、解決していくことです。

困る前の対処ですね。

今回は今までの相談を振り返りながら、そうならないためのポイントをお伝えします。

経済的な問題になってからでは解決が難しい

経済的な問題となってからでは解決に時間がかかります。

そのため、経済的に困ってしまうことになります。

大事なのは問題となる前に、困る前に逆算して早めに情報収集していくことです。

多くの患者さんやご家族を見てきた患者家計サポート協会では、がん治療中のお金は逆算して動いていくことが効果的だとわかってきています。

このような感じで相談員2名体制でご相談に対応しています。

理由1)制度の申請と審査には数ヶ月要することも

公的な制度というのはありがたいものではありますが、時間を要するものが多いため、「入ってくるお金」「出ていくお金」を予想しながら対策を練っていくことが大事です。

高額療養費の多数回該当になるまでは早くても4ヶ月、傷病手当金も休んですぐには受け取れないのですが、社会保険料や住民税は変わらず支払いますので、がんと診断されたときに体と仕事と生活、お金の見通しをつけていくことが大事です。

理由2)支払い関係も変更してから金額に反映されるまで2ヶ月は要する

住宅ローンや日々の支払い関連のお金に関しても、情報収集して比較検討しながら変更(お金の見直し)→実際に変更後に家計に反映されるのは最低でも2ヶ月は要するため、蓄えも含めてシミュレーションしながら対策を練っていくことが大事です。

「お金に困ってから考える」では、情報収集が後手後手になってしまったり、焦ってやみくもに節約してしまうと、思い描く治療生活が送れなくなってしまうことがあります。

大事なのは「困らないためにできることを行っていく」ことです。

「今からお金のことを考えていく必要性は理解できたけれど、どこから手を付けたら良いかわからない」という場合には、一人ではなく専門の相談員と情報を整理するところから始めてみましょう。

体や心の悩みは医師や看護師、医療ソーシャルワーカー(病院のがん相談支援センターなど)やカウンセラー、ピアサポーターなどが対応可能です。

そして、お金の悩みの中でも「制度では解決が難しいお金の悩み」に関しては専門はFPになります。

なぜ、がんのお金でFPが専門なのか?

本来、お金というのは収入と支出のバランスです。

治療中は収入を増やすことは難しいことが多く、働き方や制度の活用で収入の維持を目指します。

そして同時に医療費以外の「支出」についての情報も必要です。

なぜかと言うと、医療費は高額療養費制度により最小限に抑えられていますので、次のステップとしてなるべく収支の差を埋めていくためには、医療費以外の日々の支出が重要だからです。

支出に関しての情報は多岐にわたりますが、その専門家がFPです。

がん治療中のお金の知識は特殊なので、FPのなかでも専門に取り組んでいる患者支援のFPが望ましいのですが、全国でもまだ10名にも満たないというのが現状であり、患者家計サポート協会では患者支援のFPの育成にも力を入れています。

「困ってから考える」では手遅れになることもあるお金の悩み

「お金に困ってから考える」では、情報収集が後手後手になってしまったり、焦ってやみくもに節約してしまうと、思い描く治療生活が送れなくなってしまうことがあります。

そうならないためにも、お金の不安も治療と一緒でできるだけ早い時期に必要な情報を確保できると、あなたと家族が今後希望とする生活を主体的に決めていくことができます。

病院の相談窓口(がん相談支援センターなど)では、制度の情報を教えてもらえますが、患者家計サポート協会のサポートでは「制度の金額ベース」であなたがどう医療費を支払い、生活を維持していけるのかに焦点をあてています。

医療費&お金の相談会はオンラインですので、スマホやパソコンがあれば全国どこからでも受けられます。

専門の患者支援のFPが担当いたします。

今まで利用された方の感想や相談の詳細はこちらよりご覧ください。

医療費やお金のアンケートご協力のお願い

【患者さん・ご家族対象】
1~2分で終わる医療費やお金のアンケートです。
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【アンケートの目的】
①今後の更なるサポートの向上のため
②患者さん、ご家族の悩みの現状を多くの方に啓発し、過ごしやすい環境を作っていくため
③助成金や寄付により最小限のご負担でサポートをご利用できます。そのための申請や報告に実績として反映していくため

【ご安心ください】
個人は特定されないよう、データ化いたします。