・医療・介護従事者(例:医療ソーシャルワーカー、看護師、ケアマネジャー、薬剤師、医師、介護士など)
・患者支援に携わっているFP(ファイナンシャル・プランナー)またはその分野に興味がある方

本研修は、患者さんやご家族向けではありません。
もしご自身やご家族の経済面でのご心配がある場合は、こちらから無料相談をご検討ください。

講座を行うことになった経緯

がん治療の進歩により生存率は改善している一方で、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤など長期間の使用を必要とする薬剤も増えています。

そのため、高額療養費制度を利用しても毎月の医療費負担が依然として大きく、さらに収入減少も重なることで、治療の継続や生活に不安を感じる「がん治療における経済毒性」が日本でも深刻化しています。近年の研究で、この問題が明らかになってきました。

医療機関では、公的制度の説明や治療と仕事の両立支援が手厚く行われていますが、それでも解決が難しい患者さんも少なくありません。

こうしたケースにおいては、患者支援に特化した知識や経験を持つFPと協働することで、「医療費の工面方法」「生活維持のための家計改善策」といった支援の幅が広がります。しかし、これまで患者支援を行えるFPの人材が不足していたため、実現が難しい状況が続いていました。

そこで、経済毒性の問題解決を目的とした支援機関の設立と、FPの育成事業を行うため、千葉県内でがん患者支援に携わる3名のFPが、2023年4月に一般社団法人 患者家計サポート協会を立ち上げました。

患者さんの家計支援において重要なことは、以下の2点です。

1.患者さんを支援する多くの関係者(特に医療従事者)が、「経済毒性の実態とその対策」について理解を深め、専門家であるFPと協力できる体制を整えること

2.専門的な知識を持ったFPが全国に配置されていること

これら2つを実現するため、当法人では研修事業(がんとお金の基礎講座)を開催することにしました。

受講者の声をご紹介

  • FPとして社会に貢献したいけど、自分にできるか不安(FP)
  • 患者支援に関わりたいけど、何から始めていいかわからなかった(FP)
  • 医療や制度の知識がないけど、学べば力になれるのではと感じた(FP)
  • がんを経験した自分の体験を、誰かの役に立てたい(FP、保険代理店)
  • 保険や資産形成だけでは支えられない、リアルな課題を知りたかった(FP)
  • がん患者支援に携わっているFPがかなり少ない現状に驚きました。できるだけ早く自分も貢献できるよう頑張りたいです。(FP)
  • 私自身医療従事者ですので、まずは必要な窓口や支援の時期について、個人レベルからでも啓発できたらと思います。(看護師)
  • 患者さんと関わる人全てに知ってほしい内容でした。医療職としての視点と、制度・お金の視点をつなぐ重要性を感じました。(医療ソーシャルワーカー)
  • 経済的な問題の知識を得たい医療職の方には、とても有意義だと思います。日々患者と接しているからこそ見えてくる課題を、整理して支援につなげられます。(がん相談支援センター相談員)

がんとお金の基礎講座の概要

制度やお金に関する基礎的な内容を学びたい方向けの講座です。
医療従事者向けではありますが、FPなど患者支援に携わる方(これから支援を始めたい方も含めて)どなたでもご参加いただけます。

このようなことを学びます。

  • がん治療に伴う経済毒性とは何か
  • どのような患者さんが経済的に困っているのか
  • 患者さんが困らないためにできること、また困ってしまった場合にできること(FPの相談事例を基に)
  • 医療・介護従事者、保険募集人、士業、患者支援に携わる方が、経済的に困りそうな患者さんを早期に見つけ、専門FPに繋げるためのポイント

講座を受けた後のサポート

この講座を受講された年度は、プレ会員として以下のサポートが無料で受けられます。ぜひご活用ください。

  • メールマガジンの配信
  • 会員限定のオンライン勉強会(事例検討やFP資格の活かし方など)を年3~4回予定
  • 患者さん向けのがんに関するオンライン勉強会を年6回開催

講座の開催要項

2023年度、2024年度は5回実施しました。

2023年6月から始めた講座では、全国から132名の受講生と共にがん患者さんのお金について学んできました。看護師、医療ソーシャルワーカー、FP、保険募集人、士業といった方々です。がん相談支援センター相談員の方も受けられています。

2025年度は回数を増やし開催します。すべて19~21時です。
第1回 4月24日(木) 
第2回 6月4日(水) 
第3回 8月19日(火) 
第4回 10月23日(木) 
第5回 12月9日(火)
第6回 2月18日(水)

※全て同じ内容です。

方法:オンライン(Zoom)

参加費:5,500円(銀行振込先の口座はお申込み後にお伝えします)

申込みフォーム

講座の受講を希望される方はこちらよりお申込みください。

キャンセルポリシー・注意事項

・お申込み後のキャンセルについては、返金対応はいたしかねます。あらかじめご了承ください。
・FPの方で当法人の相談員希望の方は、無料説明会へのご参加をお願いいたします。講座受講前後どちらでも構いません。
・体調不良等、やむを得ない事情がある場合は、次回開催時に振り替え参加が可能です。

以下の方のご参加はご遠慮いただいております。
① 特定の治療法の支持、健康食品の販売、政治や宗教の勧誘を行っている方
② 患者さん支援以外の目的で参加される方
③ 既に他団体で同様の(FPによる)相談業務を行っている方

一般社団法人 患者家計サポート協会のご紹介

がん患者支援イベント「ジャパンキャンサーサバイバーズデイ2024」ブース出展、出張相談会
ちばメディカルカフェ
啓発活動
無料相談
研修や講演会

FP(ファイナンシャル・プランナー)はお金の専門家ですが、「商品を売りつけられるのでは?」と不安に思われる方もいらっしゃいます。

ご安心ください。当協会は商品を販売することのない、完全中立な立場で患者さんやご家族を支援しています。また、医療現場や社会的にも信頼されている非営利団体です。

2024年11月より、千葉市内のがん診療連携拠点病院でFP相談会を定期開催しています。

がんプラス取材記事)「患者家計サポート協会」がん患者さんの「お金の不安」がなくなることを目標に

2025年2月にがん患者の経済的負担に関する独自調査を実施しました。

【今までの実績】

  • 日本臨床腫瘍学会(がん専門医の学会)
  • 千葉大学医学部附属病院での医療従事者対象セミナー
  • 日本対がん協会と認定NPO法人がんサポートコミュニティー共催のがん患者支援の講義
  • NHKラジオ出演
  • 朝日新聞掲載
  • テレビ東京のワールドビジネスサテライト出演
  • 日本対がん協会主催のがん患者支援イベント「ジャパンキャンサーサバイバーズデイ2024」にてブース出展、出張個別相談会実施
  • 日本癌治療学会学術集会PALプログラムにて活動内容のポスター発表
  • がん患者の経済的負担の実態調査の実施(2025年2月、362名が回答協力)
  • 文部科学省・大学の世界展開力強化事業にて千葉大学の提携大学(シンシナティ大学看護学部・アルスター大学看護・パラメディック学部)の看護学生対象講演会

ご寄付のお願い

がん患者の経済的な相談・サポートにご協力ください。
皆様のご寄付で、安心して治療が行える環境を支えています。