がん治療の通院交通費、医療費控除に含まれるもの・含まれないもの
医療の進歩で、入院せずに受けられる治療が増えてきました。
入院は気疲れも多く、また入院費用もかかるので、通院での治療は負担が少ないと言えるかもしれません。
とはいえ、がん患者さんにとって、治療のために何度も病院に通うのは決して楽ではないでしょう。
治療そのものだけでなく、通うことに体力もお金も使っている、そんな実感を持つことも。
特に交通費は、毎回の金額は小さくても、積み重なると家計にじわじわ効いてきます。
そんな人にしっかり利用してほしいのが、医療費控除です。控除の対象には、交通費も含まれるからです。
今回は、医療費控除と交通費について見ていきましょう。

医療費控除に関してはこちらも合わせてご覧ください。
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通院の交通費は、どういう考え方で扱われている?
通院の交通費は、治療を受けるために直接必要だったかどうか、という考え方で整理されています。
電車やバスなどの公共交通機関を使った通院は、治療のために通常必要な範囲であれば、医療費控除の対象として扱われることが一般的とされています。
領収証は不要ですが、日付・金額・医療機関名を記録しておきましょう。
自家用車での通院については、ガソリン代や駐車場代はかかるものの、原則として対象にはなりません。
「通っているのは同じなのに?」そう感じる方もいるかもしれませんね。
ここには実感とのズレが出やすい部分ですので、注意してください。
自家用車・タクシー、迷いやすいところ
タクシーについては、緊急だったり、体調が悪く公共交通機関の利用が難しかったり、そういったやむを得ない事情があれば、治療のために必要だったものとして考えられるケースがあります
大切なのは、「楽だから使った」ではなく、「その状況で、治療のために必要だったかどうか」という視点です。
タクシーを使ったときは、領収証はしっかり保管しておきましょう。理由もメモしておくといいですね。

判断に迷う場合は、税務署に確認してみましょう。
付き添いの家族の交通費は?
通院に家族の付き添いが必要な場合、その家族の交通費も医療費控除の対象になることがあります
ポイントは、「患者本人が一人で通院することが難しい状態だったかどうか」です。
たとえば、治療の影響で体調が不安定なときや、患者本人が子供・高齢・障害といった理由で、一人で通院することが危険な場合などが該当します。
ですから、単に付き添っただけ、心配だから同行した、というケースでは対象外です。
また、入院している患者の世話をするために家族が通院した際の交通費は、患者本人が通院しているわけではないので対象外とされています。
判断に迷うときは、「治療を受けるために直接必要だったか」という視点で整理し、日付や状況をメモに残しておくと安心です。
■医療費控除は確定申告で
医療費控除は、確定申告で手続きを行います。1年間(1月〜12月)に支払った医療費が一定額を超えた場合、所得から差し引くことができ、結果として税金が軽くなります。
確定申告は、例年2月16日~3月15日(2026年は2月16日~3月16日)です。
ただし、医療費控除だけであれば、その期間を過ぎても申告することは可能です。
申告できる期間は、支払った翌年の1月1日から5年間。体調などに合わせて、申告するといいでしょう。
医療費控除に関しては、こちらも合わせてご覧ください。
執筆者:松川 紀代(AFP、患者家計アドバイザー®)
監修者:黒田 ちはる(CFP®、患者家計アドバイザー®)
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