高額ながん治療費、医療費控除は何年前まで可能?
治療が続くと、治療費だけではなく、通院費や薬代などの支出がかさみます。
中でもがんの治療は長期にわたることが多いため、家計の負担もまた長期的な視点で考えていく必要があります。
そんなときに役立つのが「医療費控除」です。
これは、1年間に払った医療費が多いときに、税金を少なくできる制度です。
でも、治療中は手続きまで気が回らず、やらないままになってしまう人もいますよね。

夫が2年前にすい臓がん発覚。がんが主要血管に近く、局所進行切除不能と診断され、S1・放射線併用治療を受けた後アブゲム療法を3クール(副作用にて中止)、縮小したので手術した後は経過観察中です。高額療養費があっても60万円以上かかりました。医療費控除、忘れてました。
※同じ治療法でも、年齢、健康保険の種類や高額療養費の自己負担限度額区分によっては医療費が変わります。
このように忘れてしまっている場合でも、あきらめる必要はありません。
医療費控除は、過去5年までさかのぼって還付申告(かんぷしんこく)ができるのです。
今回は、さかのぼって行う医療費控除は何が対象になるのか、税金はどうなるのか?について解説します。
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医療費控除は「気づいた時から」でも遅くない
還付申告とは、納めすぎた税金戻す(=還付)ための申告です。
医療費控除もまた、還付申告のひとつ。
医療費控除という言葉は知っていても、確定申告の期限が過ぎたから間に合わない、とあきらめている人も少なくありません。
でも実は、医療費控除は「気づいた時から」でも遅くない制度。還付申告は確定申告期間とは関係なく、過去5年分までさかのぼって申告することができます。
たとえば、2025年の今、「2021年の医療費が多かった」と気づいたら、2026年の12月31日までに還付申告をすることで、払いすぎた所得税が戻ってきます。
控除の対象になるもの・ならないもの
医療費控除では、自分や家族のために支払った医療費が対象になります。
診察・治療の費用のほか、病院までの通院交通費も対象です。

通院の交通費は、基本患者さん本人のみです。
お子さんなど、一人では通院できない人の付き添いに関しては、一部認められてます。
電車やバス代はもちろん、公共交通機関が使えない場合のタクシー代も、合理的な理由があれば含めることができます。(管轄の税務署が判断)
ただし、マイカーのガソリン代や駐車料金は対象外です。
一方で、美容目的の施術、健康診断や人間ドックの費用(※異常が見つかり治療につながった場合を除く)は対象外です。
また、病院の売店で買った日用品も控除の対象にはなりません。
迷ったら、税務署で確認すると安心です。
還付申告すると住民税はどうなる?
医療費控除で所得税が戻ると、住民税にも影響があります。
控除を受けることで課税所得が下がるため、翌年度の住民税が安くなるのです。
確定申告をしておけば、税務署から市区町村にも情報が届くため、特別な手続きは不要です。

もう、数年前のことだし、既に住民税を払ってしまいました。

自治体によって手続き方法が違うので、注意してくださいね!
自治体の窓口に確認しながら進めましょう。
送られてきた書類に必要事項を記入して送り返すなど、うっかり忘れてしまうと損することになってしまいます。
手続きについては多少面倒でも、自治体の窓口に確認しながら進めると確実です。
還付申告は5年前までさかのぼれる
医療費控除の申告書は、確定申告時期にかかわらず、医療費を支払った時期の翌年1月1日から5年間提出することができます。
体調に合わせて、お金の手続きもできるといいですね。
執筆者:松川 紀代(AFP、一般社団法人患者家計サポート協会)
監修者:黒田ちはる(CFP、一般社団法人患者家計サポート協会)
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