がん治療で脱毛…ウィッグは医療費控除になる?助成金で負担を減らす方法

40代女性

乳がんでこれからAC療法、パクリタキセルを行う予定です。
副作用に脱毛があると聞きました。ウィッグを買おうと思いますが、高そうです。
医療費控除にはなりませんか?

このように、抗がん剤の治療では脱毛(髪が抜ける)になることがあります。そんなとき、ウィッグ(かつら)があると、外に出たり、人と会うのが楽になりますね。

がんの治療中も、毎日の暮らしを快適にすること(生活の質=QOL)はとても大切です。


ウィッグはレンタルやお手頃価格のものもありますが、高品質なウィッグは数万円から十万円を超えるものもあり、負担に思う人も少なくありません。

医療用ウィッグとはいえ、費用は医療費控除の対象にはなりませんが、助成金制度があれば助かりますね。まずはお住まいの自治体に利用できる助成金の制度がないか、確認してみることをお勧めします。
自治体によっては購入費用の一部を助成してくれる制度が整っていて、上手に活用することで「必要なのにあきらめる」、を防げます。

30分間で変わる、あなたの選択。納得できる治療と生活のために
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患者さんやご家族は無料で確認できます。


脱毛や乳房切除など、がん治療によって外見が変わることで、心身に負荷を感じる人が少なくありません。
そうした「見た目の変化」による心の負担や、人との関わりの負担を軽減し、治療継続や社会参加を支えるために、多くの自治体が「アピアランスケア支援」「ウィッグ購入助成」を導入しています。

アピアランスとは、「見た目」「外見」を表す言葉。
外見のケアも大切、と多くの自治体の理解が進んでいます。

では、具体的な助成制度の例を見てみましょう。

ウィッグの助成制度がある自治体は増加傾向

助成制度の例(2025年11月30日現在)

自治体助成内容など上限額など
東京都港区ウィッグや医療用帽子などケア用品が対象上限10万円、2回まで
東京都江東区ウィッグ・補整具購入またはレンタルに対して助成上限3万円、1回限り
千葉県千葉市ウィッグは毛付き帽子、装着時に皮膚を保護するためのネットを含む 補正具ごとに1回までウィッグ等:5万円 胸部補整具:2万円 エピテーゼ:5万円
千葉県柏市毛付き帽子は一体化しているもの 補正具ごとに2回まで、ただし合計で上限額までウィッグ:4万円 胸部補整具:2万円 エピテーゼ:5万円  
神奈川県横浜市ウイッグの購入と作成材料費上限1万円


※エピテーゼ(補整用人工物):人工の乳房、乳頭、鼻、耳、指など体の表面に取り付けるもの

自治体の財政や他の助成金との兼ね合いなど理由もあり、金額は様々です。

他の自治体でも助成金の実施があります。お住まいの自治体で「ウィッグ助成」「アピアランスケア」などのキーワードで検索してみてください。

利用前に確認しておきたいポイント


助成金を調べるときに、確認しておくべきポイントをまとめます。

●対象条件

多くの自治体で、「治療により脱毛など外見の変化がある方」「乳房切除後の方」が対象 。

●助成額と回数や個数制限

1回に申請できる金額が、10万円 が上限の自治体もあれば、3万円までの区もあり。
さらに「1人1回限り」「○回まで」など申請回数や個数 の制限がある場合があります。

●申請期限

多くは購入またはレンタル後1年以内。
領収書や医師の証明書が必要なので、保管を忘れずに。

●対象品目

フルウィッグ、部分ウィッグ、帽子、医療用帽子、頭皮ケアキャップ、補整下着など、自治体によって助成対象のアイテムが違うので、申請前に確認を。

ウィッグ選びと助成活用のコツ

高品質の医療用ウィッグは高額になりがちです。
助成の上限額を確認して、自己負担が最小になるよう価格と質のバランスを考えるといいでしょう。
まずは自治体の助成制度を利用して、足りない分はリーズナブルなファッションウィッグや、ヘア付き帽子を利用してもいいですね。

そして、領収書や治療証明、申請書など必要書類はきちんと保管。期限ぎりぎりになって焦らないよう、早めに情報収集しておきたいところです。

助成制度を味方に


ウィッグは、見た目だけでなく「心の安心」や「社会参加の継続」を支える大切なアイテムです。高品質なものほど費用も高くなり、経済的な負担は決して小さくありません。
だからこそ、自治体の助成制度を活用することは、とても賢い選択です。

自分の住む街では助成があるのか、どんな条件かなどは、役所の窓口や公式ウェブで簡単に確認できる場合が多いので、早めにチェックしてみてください。
助成を受けて、より安心で自分らしい暮らしを続けられたら、それだけで大きな支えになります。

執筆者:松川 紀代(AFP、一般社団法人患者家計サポート協会)

監修者:黒田ちはる(CFP、一般社団法人患者家計サポート協会)

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