がん患者が知っておきたいマイナ保険証の活用法と注意点
マイナンバーカードを健康保険証として使う「マイナ保険証」。とても便利ですが、全部自動でやってくれると思い込むと、損をしたり手続きが漏れてしまうことがあります。
ここでは、がん患者さんが知っておくと安心なポイントを、わかりやすくまとめます。
- 30分間で変わる、あなたの選択。納得できる治療と生活のために
- がん治療は、お金のことも情報戦です。
がん治療にかかる医療費や生活費、不安を減らすために制度を使ってどこまで負担を減らせるか、無料で確認できます。
高額療養費以外に使えそうな制度も一緒に確認することができます。
患者さんやご家族は無料で確認できます。

マイナ保険証の便利なところ

マイナ保険証は、受付時に加入している健康保険の種類などの確認がスムーズです。
また、同意すれば診療情報や薬剤情報などを医療機関・薬局と共有できる仕組み。
受診している診療科が複数にわたる場合には、薬の飲み合わせ確認にも有効で、より安心して受診することができます。
高額療養費制度の自己負担限度額が、自動判定される点も役に立ちます。
従来は、自己負担限度額を超えた月には、後から払い戻される流れでしたが、マイナ保険証を利用すれば、はじめから限度額までの支払いでよいので、手間がかからず、いったん支払う負担も軽くできます。
しかし、すべて自動でやってくれるわけではないことには注意が必要です。
マイナ保険証の注意点
注意点1:高額療養費制度の世帯合算は自分でチェック

高額療養費制度には、同じ健康保険に加入している家族の医療費は合算して、上限額までの支払いに抑えることができます。
これを、「世帯合算」といいます。
世帯合算は、従来でも自動計算されないので自分で申請する必要がありました。
この点は、マイナ保険証でも基本的には変わりません。
マイナ保険証なら自動で合算してくれる、と思って放置してしまうと、戻るはずのお金も戻らず損してしまいます。
合算できるのは、同じ月の21,000円以上の支払いです(70歳未満の場合)。
医療費の領収証はひとまとめにしたり、金額を控えておいたりして、月末に確認しやすくしておくといいでしょう。(厚生労働省:「高額療養費制度を利用される皆さまへ」)
注意点2:医療費控除はマイナンバーカードだけで完結しない

マイナ保険証を使っていると、マイナポータルに医療費情報が表示されるので、「確定申告しなくてもいいのかも?」と勘違いする人もいるようです。
確定申告はスマートフォンですることもできますが、マイナ保険証でも確定申告は必要です。
医療費が、1月1日~12月31日までの間に10万円を超える、もしくは総所得の5%を超えたら確定申告をして、払い過ぎた税金を戻しましょう。
医療費控除の対象になるのは、病院や薬局などで払った医療費だけではありません。
通院に利用するバスや電車などの交通費や、ドラッグストアなどで購入する市販薬も対象です。
しかし、これらはマイナポータルには反映されませんので、確定申告の際には含めることを忘れずに行いましょう。
ただし、交通費はバスや電車などの公共交通機関を利用できない場合を除き、タクシー代は対象になりません。また、自家用車のガソリン代や駐車場代も対象ではありません。
そして、医療保険などで補てんされた医療費があれば、保険給付金を差し引いて計算します。
マイナ保険証は便利ですが、すべて自動ではありません。
特に、高額療養費制度と医療費控除の利用の場合には注意が必要です。
医療費の領収証をまとめておくなど、アナログな工夫が意外と役に立ちそうです。
執筆者:松川 紀代(患者家計アドバイザー®、AFP)
監修:黒田 ちはる(患者家計アドバイザー®、CFP®)
- 30分間で変わる、あなたの選択。納得できる治療と生活のために
- がん治療は、お金のことも情報戦です。
がん治療にかかる医療費や生活費、不安を減らすために制度を使ってどこまで負担を減らせるか、無料で確認できます。
高額療養費以外に使えそうな制度も一緒に確認することができます。
患者さんやご家族は無料で確認できます。



